第246章

「切らないでよ……」

 もう切られていた。

 川崎正弘「……」

 野呂栞が焦った声を上げる。

「どうするの?」

 川崎正弘は乾いた笑いを漏らした。

「大西茂がさ……自分で何とかしろって。どうしても無理なら、お前のこと手伝ってやれってさ」

 言い回しは違うが、要はそういうことだ。

 野呂栞がブチ切れた。

「このクソ野郎! やっぱりあたしに気があったんじゃん! 潰してやる!」

 言い終える前に手が出た。

 川崎正弘は必死に身をかわしながら言い訳する。

「お前が聞いたんだろ! 俺は大西茂の意図を伝えただけだ! 別にお前にそんな気は――っていうか、お前みたいな般若女、向こうか...

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